5月下旬から6月上旬にかけては、根曲がり竹が旬となります。
根曲がり竹が出始めると山菜も終りを迎え、山の恵みは根曲がり竹だけとなります。
写真のように根曲がり竹と言っても根本は曲がっていません。
根曲がり竹は、チシマザサの若竹で、雪の深い山の斜面では根から曲がることでこう呼ばれています。
熊さんの大好物でもあり、事故も度々起きています。
山菜採りの人達が持ってくるのは真っ直ぐな筍ばかりです。
根曲がり竹は、地方によっては姫竹、月山竹とも呼ばれています。
根曲がり竹は、その日のうちに食べないと味が大きく落ちてしまいます。
サバ缶との味噌汁が有名ですが、
悠ゆ亭では、午前中に採った根曲がり竹を
皮をつけたまま焼いてお出ししています。
まずは、硬い根本と先は大胆に切り落とします。
表面に縦に包丁で切り込みを入れます。
そのまま丸ごと10~12分くらい焼くと切り込みが開いて来ると食べ頃です。
根曲がり竹は、見かけの割には、食べる部分が少なく、剥いても剥いても身が出てきません。
美味しい部分は先のほんの一部です。
上部の半分くらいの柔らかいところだけ食します。
大胆に皮を剥かなくてはなりません。
美味しいのは、上部の柔らかいところで半分もありません。
剥いても剥いても身が出てこないので、
すこし腹立たしい食べ物です。
それでも、香ばしくとても美味で、絶品です。
短い期間しか味わえない山の恵です。
マヨネーズやお塩、味噌でいただきますが、
悠ゆ亭では甘味噌をつけてお出ししています。
先日のお客様も殊の他喜ばれていました。