3月5日、早くも野生の「ひろご」が手に入りました。
春の会津の野草です。
ノビルのことをひごろと福島では呼ぶようです。
春になると子供の頃によく土手などで採取しました。
ひごろは農薬などに極めて弱い野草で、自然な環境でしか自生しません。
会津はそれだけ土地が健康な証でしょうか。
ノビルは野蒜と漢字では書きますが、蒜はユリ科の多年草を指し、
ネギやニンニク、ノビルなどを意味します。
ひろごはヒルゴ(蒜子)がなまったものと言われています。
ちょっと癖があり、子供の頃は採取しても父の酒のつまみになるだけで
自分で食べることはなかったのですが、やはりお酒を飲むようになると
この味はたまりません。
この独特な食感が好きな人はそのまま味噌をつけて食べますが
エシャレットのような食味で少し辛いです。
軽く湯掻いて酢味噌で食べると春の香りがお口の中で円やかに広がります。
この日のお客さまは東京からのお客様だったので、
湯掻いて酢味噌でお出ししました。