会津の春を告げる茎立菜(くきたちな)

茎立菜

『茎立菜(くきたちな)』とは小松菜や野沢菜などと同じアブラナ科かぶ菜の仲間です。秋に種をまき、冬を越して春先に花茎を伸ばした菜を茎立菜と呼びますが、一つの品種ではなく茎がたった菜の花の仲間の総称です。昭和初期まで各地で様々なかぶ菜を栽培して、「茎立菜」、「吹立(ふきたち)菜」、「てんば菜」、「唐菜」などと呼んでいました。新潟では、「とう(薹)菜」と呼んでいます。薹とは花茎のことを言います。

会津では3月~4月にかけて出回る春を告げる野菜です。雪の下でじっと耐え冬を越したことで葉には糖分が蓄えられて甘みがあり、ビタミンCやカルシューム、鉄分も豊富で、冬に不足した養分を補ってくれます。甘みとそのほろ苦さが春を感じさせてくれます。会津伝統野菜の1つ「荒久田茎立(あらくだくきたち)」は、会津若松市町北町の荒久田地区が発祥と言われ、会津の各地で作られています。

主な食し方は、お浸しがオススメですが、炒めもの、お漬物、煮浸し、味噌汁の具として利用されています。悠ゆ亭では、軽く湯掻いて、お醤油、だし汁、みりん、ごま油で味付けおひたしでお出ししています。茎は柔らかで葉っぱもみずみずしく、本当に美味しいですよ。春の目覚めの菜っ葉です。

悠ゆ亭

とう菜

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